『模倣犯』 宮部みゆきサンを堪能したので次は中居正宏サンを堪能したい
- 作者: 宮部みゆき
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「週刊ポスト」に連載されたものに加筆改稿をしたもの・・と記されている。
読み始めてしまったら、先の先の先まで気になって止まらなくなる。
こんなに長い連載を、軸がぶれることなく色々な視点から色々な人の眼と声で書き綴るってスゴイと思う。
時に苛立ち、時に怖れ慄き、時に温かい勇気をもらって話は終焉へと向かう。
最後に『模倣犯』って、こういうことだったんだ・・と納得する。
事件の幕開けである公園のゴミ箱に捨てられた「右腕」
その発見者である(過去に大きな傷を持つ)真一と(真一を好きになっていく)久美の可愛い恋愛が小さな救いだった。
描かれたのは血の通った人間(そもそも人間という定義も勝手に作られてはいるけれど)とは思えない歪んだ心の有り様。
『告白』にも似た現代ならではの心の闇。一様に自分は特別だと信じて憚らない独りよがりの思い。
結末が知りたくて知りたくて・・ほぼ一気に読み終えた。
きっと来週末は中居正宏サンの「ピースの世界」にどっぷりとつかっていると思う。
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映画館で見た『告白』のような美しい映像と衝撃の結末を期待しながら。